腸内細菌のお仕事って何?
腸内細菌は、有害なものが腸に感染するのを防ぐ。
腸内に住み着いて腸壁を覆う事で侵入してきた病原菌や有害菌の増殖を防ぎ、感染から私達を守ってくれています。
免疫の働きを活性化する腸の免疫の仕組みを刺激して免疫の働きを活性化、消化促進、消化を助ける酵素を分泌して腸の働きを活発にする。また、コレステロールや中性脂肪など脂質の消化、吸収をコントロールしたり余分な脂質の排泄を促す。
これら非常に大切な腸内細菌は、常に一定の状態ではなくさまざまな要因で変動しちゃいます。健康な状態では、善玉菌が増え、悪玉菌が減る。腸内環境が乱れると逆転して悪玉菌が増え、善玉菌が減る。
では、悪玉菌優勢になるとなぜ人体に悪い影響を与えるのでしょうか?
ちょうが悪いと体調も悪い!?
日本人の腸はもともと「低脂肪。高繊維」の食事に適応していますが、今は「高脂肪・低繊維」の食事へと急速に変化してきました。また、加工食品やインスタント食品など栄養バランスの悪い食事も多く摂取するようになってきました。このように腸に入ってくるものの量・質・内容の変化により腸内細菌のバランスが崩れると腸の免疫の乱れの大きな原因となります。また、老化、ストレス、寝不足、過労、抗生物質の服用等などで腸はダメージが溜まり、結果として善玉菌が減り、悪玉菌が増えるといった悪循環に(*_*;。特にストレスは腸の免疫の乱れの大敵で腸内細菌のバランスが崩れやすくなってしまいます。
そして、腸内の免疫細胞が有害物質やウイルスなどを感知できなくなり、外敵が有害なのか無害なのかの仕組みにエラーが発生したり、逆に無害なものまで攻撃してしまうという異常が発生することで免疫力が弱っていきます。
腸内免疫が乱れると症状があらわれます。
腸内環境の乱れから起こる症状
悪玉菌が優位に立った時は、こんな症状が起こりやすい!
【下痢】
有害物質の侵入により排除しようとする免疫反応。通常は一時的なものですが、免疫の仕組みの異常が原因となって下痢が続く事があります。悪玉菌が多くなる事で腸内バランスが崩れ、腸のぜん動運動が乱れておこります。
【潰瘍性大腸炎】
腸の粘膜の機能に異常が生じて大腸の粘膜に潰瘍やびらん(ただれ)ができる病気。原因として、これまでは細菌やウイルスの感染、アレルギー、ストレスといった心理的な原因、体質などが考えられていました。でも、最近では免疫異常が関係している事がわかってきてます。
【食物アレルギー】
本来有害ではないはずの食べ物を、腸が有害だと判断するようになると、同じ食べ物が腸に入るたびに免疫の仕組みが過剰に働きます。このアレルギー反応は、腸内細菌のバランスが免疫細胞に影響して起こるとされて、遺伝子組み換えや農薬、抗生物質の使用による食品成分の変化もアレルギー反応をおこしやすくする原因の一つとされています。
【大腸がん】
腸内細菌が生み出す有害物質による粘膜への刺激が癌を発生させることがあります。大腸がんの原因で一番多いと指摘されているのが、食生活。特に食物繊維不足による便秘があげられます。なぜなら、便が長い時間腸内に溜まる事は腸内の腐敗を生みやすく、結果、大腸に負担がかかり腸内環境も悪化をもたらします。実際に日本の女性のがん死亡の1位の胃がんを抜いて大腸がんになってしまいました。
これまで、お話してきましたが、腸内細菌は腸内の免疫に非常に大きな役割をはたしていて、からだに良いものと悪いものを区別し、有害なものは排除する。といった仕組みは腸内細菌によって調整されていますから、腸内細菌のバランスが保たれて免疫の仕組みが正常に働くきます。
逆に、細菌の中の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、悪玉菌が増えると、免疫機能が低下して病気になりやすくなります。思想的な腸内環境は、乳酸菌などの善玉菌がおおよそ90%、大腸菌などの悪玉菌が10%のバランスといわれています。
腸内細菌を正常に機能してくれる状態に維持することは、健康維持、病気予防や老化防止などに大変重要です。その為には、善玉菌をできるだけ多くし、日々、腸内細菌のバランスを整えてあげる事とが必要!「腸内細菌」が病気になると、私達も病気になります。
腸内のバランスを理想に保つためにも、腸の喜ぶ食事!「高繊維&低脂肪」をこころがけましょう(^O^)/