血液検査で数値に問題なくても、実は貧血である事があります。東洋医学では数値でく主訴でみますから、かくれ貧血の人を発見できますが、西洋医学ではどうしても数値に目を向けるので主訴が出ているのに原因が分からないとなります。
膵臓の時にお伝えしたように、膵臓が低下すると低血糖になり、貧血で鬱になるお話を覚えていますでしょうか。この場合、膵臓のケアも必要なのに、貧血どころか鬱にだけ注目し安定剤を飲んで一向によくならないなんてパターンに陥ります。
この場合は、鬱を引き起こしている貧血のケアと貧血を起こしている膵臓のケアが必要。そうすれば、改善されますよね。数値だけにとらわれないでください。
かくれ貧血に戻りますが、こんな症状は無いですか?
○このところ朝、なかなか起きられない
○何となく食欲がない
○集中力が持続しない
○全身に倦怠感がある
○肩コリがきつい
○午後になると眠くなる
○休日はゴロゴロしている事が多い
○頭が痛かったり、重い感じがする
個人差はありますが、潜在性鉄欠乏の症状ですね。鉄は体内で酸素を運搬するほかブドウ糖からエネルギーを生み出す重要な働きをしたり、酸素の成分として活性酸素の外から体を守ったりします。鉄が不足すると、疲れやすくなる、頭痛を起こしやすくなるなどトラブルが生じる恐れがあります。
上記のような症状が続いている人や頻繁に起こる人は、採血で数値には問題なくても鉄不足の「かくれ貧血」です。
数値にしっかり現れる前から貧血は始まっているのです。
体内でさまざまな役割を果たす鉄。その60%~70%は血液に含まれるヘモグロビン成分。20%~30%は肝臓や脾臓、骨髄などに「貯蔵鉄」として貯蔵しています。(このほかに、筋肉の中や酵素の形でも存在しています)
血液中の鉄が不足すると、酸素が十分に運べなくなって様々なトラブルが現れます。でも、食べ物から摂る鉄が不足したからといって、すぐに貧血にはなりません。血液中の鉄が足りなくなると、体内の貯蔵鉄から不足分を補います。つまり、まず貯蔵鉄が不足し(潜在性鉄欠乏)、貯蔵鉄から血液中に補充できなくなると血液中の鉄も不足して、貧血になります。
鉄はカルシウムと並んで不足しがちな栄養素の代表。特に女性は鉄不足が深刻です。体内の鉄と栄養摂取量の関連を調べたある研究によると、女性のほぼ半数は鉄不足。中でも通常の血液検査の結果には現れず貧血に気づかない人は3人に1人とすごく深刻な状況です。上記項目をチェックをして当てはまるならば改善しないと、数値にもしっかりあらわれ「貧血」と診断されてしまいます。
貧血診断されている、人隠れ貧血の人はもちろん、まだかくれ貧血になっていない人も養生は必須です。