治療方針の決定
①病院選びと医者選び・・・命のかかった一大事
大病院の特徴、ガイドラインの存在、病院のホームページを見る
この3つをチェックすることでこんなことが分かります。
・人格の尊重
・十分な説明と情報提供を受ける権利
・医療行為を選択、拒否できる権利
例えば、大学病院の場合は質の高い医療人を育成して研究成果を反映した高度で先進的な医療を実現するところ。なので、臨床実習、臨床研究、臨床試験に理解を求める事が、ホームページにかかれていたりします。
また、緩和ケアに対応してくれる病院は、違う事が書かれているはずです。治療をするという事は命がかかっていますから、まずは自分の目的にあっている病院であるかを見る事が大事です。
②治療方針を決める診察時の医師への質問
○癌の告知を受けた時は、動揺するかもしれません。頭が真っ白で何にも考えられないし、医師の言葉も聞こえないかもしれません。
なので、できる限りひとりではなく付き添いの方とご一緒に医師の説明を受けるといいです。
また、聞き逃さないようにするため、冷静さを取り戻してからもう一度医師の説明を聞いて理解をするためにもICレコーダーへの録音の許可をお願いすることも大事です。
ICレコーダーに録音させて欲しいとお願いした時の医師の反応、顔色をみて欲しいです。冷静になってからきちんと聞くためだと理由を述べているのに、めんどくさそうな顔したり、断られるようでしたら、今後の治療は他の医師又は病院を選んでも良いと思います。癌治療は期間も長いです。これから先、この先生と治療をしていきたいと思える医師に任せたいですよね。
○先生のお母様でも同じ治療を選択しますか?と質問してみてください。
迷わず、すると答えてくれたならば、これは私の事を思っての治療法なんだなという一つの目安になります。
③セカンドオピニオン
あくまでも、上記2つの回答は目安です。どんなに良き回答を頂いても他と比べたってもちろんいい。逆に、納得できないのであればセカンドオピニオンを受けるべきだと思います。私達は、病院を選んでよいのです。
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3大療法その1 / 手術
手術は、ステージ0~2まで根治の可能性があると言われています。
手術は早期がん、リンパ節転移があっても近くにまとまっている時にとても効果があると言われている。
デメリット
・傷の回復、麻酔の影響や痛みからの回復に時間がかかる
・臓器の切除によって失われる機能への影響
・場所やステージ、転移の状態によっては手術ができない事がある(腹膜播種)
・おとなしかった癌が手術によって暴れ出し再発病巣をつくることがある(炎症による癌転移促進作用)
※手術をすることによって得られる可能性の範囲、危険性やデメリットについて納得がいくまで医師と話すことが大事
※手術が決まったら、術前は免疫力を高めておくことに全力をかけること、術後も免疫力の回復に家族と共に務めることが大事
例えば、胃の全部切除の手術の場合
胃を全部切除して食道に挙上した空腸をつなぐ。十二指腸から続く空腸は挙上した空腸の側壁につなぐ
●麻酔による影響
頭痛、めまい、吐き気、嘔吐、喉の痛み、声がれ、便秘、肺炎
●手術による影響
出血、腸閉塞、縫合不全、二次感染、他の臓器への影響、痛み
●手術の投薬
鎮痛解熱剤、抗生物質、栄養剤、睡眠導入剤、去痰剤、安定剤、必要時化学療法が加わる
手術後のリスクを手術前に分かっておくこと
・体重減少、筋力低下
・腸閉塞
・ダンピング症候群(胃が無いため一気に食べ物が落ちて、くらっとする)
・貧血
・骨粗しょう症
・逆流性食道炎
・胃手術後胆石症
・再発の不安
※医療のゴールは手術の成功です。でも、患者さんは手術後からがスタートです。臓器が無くなってからの生活をしていかなければなりません。
今日はここまで、化学療法と放射線治療について次の時に。